
現在が貧乏であっても、豊かになっていく過程の中で、幸福感を得られる
チャンスはたくさんあります。
むしろ、貧乏だからこそ幸福の種を人より多く持っていると考えられます。
経済的な援助で貧困を救おうとすることは、逆に、人の喜びを奪うことにも
なります。
親切のつもりが、大きなお世話になりかねません。
もちろん例外はあります。
たとえば、ご主人が交通事故で亡くなって、小学生の子供を3人かかえて
お母さんの生活が苦しくなったという場合なら、何らかの援助は必要
でしょう。
ただし、その場合でも、経済援助はあくまでも緊急避難的なものにとどめ、
期限を切ることが大切です。
一生援助が得られると思うと、努力をしなくなります。
やはり、3年とか5年とか区切りをつけて、期限がきたら援助をカットする
という形にしないとだめだと思います。
その後、状況に応じて援助を延期できるようにするにしても、まうは、
1回、区切りをつけることが必要です。
母子家庭に限らず、どんな経済援助でも期限は必要です。
豊かになるまでに無制限に与えられたら、逆に人は豊かになろうとしなく
なります。
3年で終わる、5年で終わると思うから、それまでに何とかしようと努力
するわけです。
失業保険でも、就職できるまで無制限にお金がでるよという話になれば、
人は仕事を探さなくなるでしょう。
行き過ぎた援助は、決して人を幸福にしません。
その上、政府の財政を悪化させるのですから、いいことは何もないのです。
結局、精神的な喜びのところを見ていないために、そういう誤った経済援助
の発想がでてくるわけです。
